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読みやすさを重視するための漢字の使い方ガイドライン

読みやすさを重視するための漢字の使い方ガイドライン

カテゴリー【セールスライティング】では、チラシのコピーを書く人、社外向けの資料を作成する広報担当者といった方々が、商品・サービスを知らせる際の文章を作るときに注意したい点を扱っています。 今回は「セールスライティングにおける「ひらがな表記」について押さえておきたいと思います。


「宜しく」で始まる文や、「御座います」といった文末。「又は」といった接続詞文末を使って、不要に文章が硬くなっているケースを、どんな基準で修正していくのか?

そして、それらの間違いに気づくためには、日頃からどんな点に注意すればよいのか? 漢字にフォーカスを当てて、読みやすい文章を書くための方法を考えていきます。

 

仕事で書く文書では、「うち」「そと」を区別したい

ビジネス文書において、社内で伝達する文書や仲間内のメモ書きなら、そのグループの中で当たり前になっていることを省略することができます。

また、読み手に関しても、仕事で必要性があってあなたの書いた文書を読むため、「相手をひきつける」文章を書くことが必須ではありません。

しかし、対外的な文書の場合には、文書によって伝えられる内容が ―― 1.初めての人でもわかる 2.文書の内容に興味が持てる ――といったように、読み手の意向に重点をおく必要があります。

この場合、業界で使われている専門用語や隠語を避けるだけでなく、書かれている内容に興味がなくても、ざっくりと内容が理解できる構成が望ましいでしょう。

そんな時に、漢字ばかりの文章では息苦しく感じます。 たとえば、 ”譬えば或る企業が発行した文書では、●●と云った事例が御座います。” このような文章は、読み手に負担を与えてしまいます。

しかし、あまりにもひらがなばかりの文書では、真面目な雰囲気が伝わらない感じもしますよね。そこで利用しやすいのが、文書を書くプロの方々が使っているガイドラインです。

・日本新聞協会がまとめている「新聞常用漢字表」 ・共同通信社の「記者ハンドブック」

「[新聞常用漢字表]」 は、PDF形式で無料ダウンロードできる形式になっています。また、漢字の話題からは少し外れますが、NHKが定期的に更新している、ことばについてのコラムも参考になります。

≫ [ことば(放送用語) | NHK放送文化研究所]

 

あくまでもガイドライン。漢字を使った方が、印象が強くなる場合も

読みやすさを重視するための、ひらがな表記ですが、タイトルやキャプションで文字数が限られている場合には、漢字で詰め込んでしまった方が効果的な場合もあります。

それに、業界によっては漢字で表記しないと製品やサービスの「重み」が伝わらない。というケースもあるようです。

このように広告文としては、わざと漢字を使ったり、カナ書きにしたり、英字を混ぜたり……。いろいろな方法が考えられます。

社外にお知らせする文書の場合には、その業界でしか通じない隠語や、新しくて一般的になっていないカタカナ用語は、直接使わずにわかりやすく噛み砕く必要がありますが、いわば「エッジが効いた」コピーの場合にはわざと使ってみても良いかもしれません。