カフェのホームページ/ブログを開設する時にチェックしておきたい「キーワード選び」
カフェ・飲食店を開業するにあたっては、店舗の内外装やメニューといった、いわばハード面だけでなく、それらの基礎となる「店舗コンセプト」の重要性は、すでにご存知だと思います。
そして、貴店の個性を伝える方法には、チラシや名刺、地域のフリーペーパーなど来店客が「手に取る媒体」と、インターネット上に公開する「ディスプレイ越しに読む媒体」の2種類があります。
お客様を呼び込むために工夫したつもりでも、「効果がでない」というお店紹介のホームページには、個性的過ぎるキーワードを使っている場合も……。
ここでは、カフェや飲食店のホームページ/ブログを開設するにあたって重要なキーワード選びについてご紹介します。
広告宣伝費が潤沢にあれば、グルメサイトの有料登録や Yahoo! Japan のプロモーション広告プランに出稿するなどの方法が考えられますが、個人でカフェを開業する方で、そのような余裕のある人は少ないと思います。
そのため、カフェの公式ブログ/ホームページの開設、SNSの登録、といった手法でお店を宣伝する必要がある。でも、開業直後は既存客がいないわけですから‥‥
が最重要の課題です。
おそらくは、多くの方がこの問題を解決するために「ホームページの作り方」「ブログ開設の方法」といった内容で調査すると思います。また、「SEO(検索エンジン最適化)」を気にかけている人も多いのではないでしょうか。
たとえば、Googleの検索窓に「カフェ オススメ」と入力して、貴店のカフェがトップに来るようであれば、集客に問題はありませんが、これもいきなりは難しい。
でも、これから開業するカフェの名前が非常に個性的な場合は、検索上位にくるのはカンタンです。
検索上位にランクインするのは意外とカンタン?
たとえば、開店予定のお店の名前が「ノシガジカフェ」といった個性的な名前であったとします。この名称で、ブログを開設して " Google Search Console " に登録。
その後、数記事を公開すれば、数週間後にはGoogleで「ノシガジカフェ」と検索すれば、貴店のブログが最上位にくるでしょう。
(追記:2017-03-04)
当記事を公開した 2017-02-25 の段階では、以下のように検索されませんでしたが
その後、10日間以内に、以下のように当記事がGoogleで検索できるようになりました。
しかし、SEOについて少しご存知の方ならわかると思いますが、残念ながらこれでは効果がないのです。
なぜなら‥‥
確かに、「ノシガジカフェ」に一度来たお客様が、「あのお店の営業時間わかるかな?」と思って検索する可能性はあります。
また、友達から「近所にできたノシガジカフェが美味しかったよ」と伝えられた人が、検索する可能性もあるでしょう。
しかし、それはホームページ/ブログによって新規顧客を獲得したとは言えません。
そもそもの話、そのような既存客からのクチコミで、確実にリピーターが固定するのであれば、カフェの魅力を伝える広報用のホームページ/ブログは必要でしょうか?
チラシやホームページは、「貴店を知らない人に告知する」のが目的であることを再確認すべきでしょう。
どのようなキーワードを盛り込むべきなのか?
開業前のお店だから、知名度(ネームバリュー)はない。ほかにも、たとえば有名ホテルで料理長をしていたなど、店主にも売り込む要素が少ない。このような場合は……
を発見する必要があります。
言うまでもありませんが、いくら「猫カフェ」が流行っていても、ブログの記事に「猫カフェって楽しいですよね〜」といった記事を投稿しても集客にはつながらない。
を見つけるのが課題です。
つまりは、以下のカテゴリーに入るキーワードが重要。
たとえば、貴店が「オーガニック食材」を使ったランチを出すとか、コーヒー豆には●●といった工夫をしているなど、わかりやすい特徴があればそれを前面に出すべきですが、その際にも「検索されているキーワード」を意識します。
そこで、どのようなキーワードが検索されているか? を調べるためには、Googleの「キーワードプランナー」を活用します。具体的なキーワード探しは、当ブログの別記事で解説したいと思います。
ここでは、まず「自分のお店の特徴」を洗い出してください。
そして、そのキーワードから派生するサブキーワードを確認してみましょう。
キーワードに対して、サブキーワードを抽出してくれるツールには、以下のようなサービスがあります。
たとえば「コーヒー」をキーワードにすると、「インスタント」から「サイフォン」まで多彩なサブキーワードが表示されます。
カフェで使う場合には、「コーヒー amazon」「コーヒー ネスカフェ」といったキーワードは使えないと思いますから、自分のお店で使えそうなキーワードをピックアップして、ブログで記事を書くときの参考にするのです。
「自家焙煎」「アレンジ」といった言葉は、カフェで取り入れやすいと思いますし、「ココナッツオイル」「マシュマロ」あたりのメニューがあれば、記事に組み込みたいですね。
また、カフェインなどコーヒーに関する効能や健康に関する「クロロゲン酸」「リラックス」といった話題も、サブキーワードとして使えそうです。
漠然としたイメージから、メッセージ性の強い「お店の個性」にレベルアップする
過去に飲食店のコピーライティングやプレスリリース記事を制作した経験から言うと、「わたしのお店にはこだわりがあるんです!」という店主の方でも、よくよく詰めて質問していくと、ありきたりな返事が返ってくることが数多くありました。
ただ単に「自家焙煎している」「豆の仕入れにはこだわっている」だけでは弱く、同業他社がしのぎを削っています。
具体的な豆の種類や、焙煎の度合いであらわれる特徴を紹介すれば、アクセスする人も増えます。
あるいは、そんなマニアックなお店ではなく「雰囲気重視」であるなら、「まったり」「リラックス」をキーワードに、言葉を選び直す必要があります。
また、お店の宣伝をサポートするためインタビューしたところ、「(店主が)コーヒーが大好きなんです」といった自分語りに終始する方もおられました。
自分が●●を好きだから、お客様にも上質な●●を提供したい。
そんな熱意は大切だと思いますが、じゃあ具体的にほかとは違う特色があるのか? という部分がハッキリとしないため、お店を紹介する立場の人(雑誌の記者など)も強いメッセージを打ち出せません。
他者(これから来客するであろう人々)にアピールするためには、他店との違いを見せる。あるいは、違う点がなくても、具体的な特徴を表す必要があります。
【追記】
この記事を書いている時に「非常に個性的なカフェの名前」を創るため、こんなお店はさすがにないだろう。というキーワードを入れて見たのですが、「トランポリンカフェ」というのが意外にあって驚きました(^^)。
お子さんなどが遊べるトランポリンが併設されたカフェで、地域名としては名古屋、春日井市、などが強いようです。
『ノシガジカフェ』現在の様子(2017年2月25日時点)
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